CBDオイルとヘンプオイルは、どちらも同じく麻を原料にしたオイル状の製品です。
「麻のオイルという事は、CBDオイルもヘンプオイルも同じようなもの?」という印象をお持ちの方も多いかもしれません。
しかし原料となる植物が同じでも、この2つのオイルは成分や抽出される部位、使用方法などに大きな違いがあります。
このコラムでは、
- CBDオイルとヘンプオイルの4つの違い
- CBDオイル、ヘンプオイルそれぞれの作用
- CBDオイルとヘンプオイルはどちらがおすすめか?
について詳しく解説いたします。
CBDオイルとヘンプオイル4つの違い
CBDオイルとヘンプオイルの大きな違いとして、
- 含まれる成分
- 原料となる部位
- オイルになる製法
- オイルの使い方
の4つが挙げられます。
それぞれの違いについて、詳細を見ていきましょう。
成分が違う
CBDオイルとヘンプオイルは同じく麻を原料にしたオイルですが、含まれている成分は異なります。
CBDオイルは成熟した麻の茎・種子から抽出されたエキスを原料としています。
麻から抽出したエキスには様々な成分が含まれていますが、CBDのみのアイソレートタイプあるいはTHCを除いたCBD以外のカンナビノイドやビタミン等を含む、ブロードスペクトラムなどに調整されます。
CBDオイルの成分と作用については、こちらの記事で詳しくご紹介しているので是非ご覧ください。
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CBDのフル スペクトラムとは?違法?ブロードスペクトラムとの違い
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ヘンプオイルも同様に麻のオイルなのですが、一般的に麻の種子を絞ったオイルのことを指すことが多いです。
ヘンプシードオイルとも呼ばれ、オイルの主な成分は脂肪酸(オメガ3系脂肪酸が20%、オメガ6系脂肪酸が59%)で、その他ビタミンEやミネラルなどが含まれています。
抽出する部位が違う
先ほども軽くご説明しましたが、CBDオイルは主に茎と種子から抽出されたエキスを使用します。
国によっては麻の花・葉・茎・根などからもエキスを抽出しますが、これらの部位はTHCが多く含まれているため日本でCBDオイルを製造する際これらの部位は使えません。
「種子から抽出するならCBDオイルとヘンプオイルは同じでは?」と感じるかもしれませんが、日本では麻の花や葉を使用することが禁止されているため、法律上問題のない部位は茎と種子と説明されがちというだけで、CBDオイルとヘンプオイルは異なる特徴を持ちます。
CBD製品で注目されるカンナビノイドは、トリコームという葉や茎の表面にある小さな突起の中にある樹脂に含まれています。
種子にはこのトリコームはないため、構造上CBDなどのカンナビノイドが種子に存在する可能性はかなり低いと考えられます。
製法が違う
CBDオイルは麻から抽出したエキスをキャリアオイルで希釈し、ヘンプオイルは種子から絞った油分そのものを指します。
CBDの抽出方法としては、
- オリーブオイル抽出
- アルコール抽出
- 超臨界二酸化炭素抽出
などがあります。
オリーブオイル抽出は安全性とコストを両立した抽出方法ですが、あまり日持ちしない上に冷暗所での保管が必要など管理に手間がかかります。
アルコール抽出は、食品用アルコールを溶剤とした抽出方法です。
安定して大量に抽出ができるため広く利用されていますが、抽出された成分に溶剤が残るため好ましくないと考える人も多いようです。
超臨界二酸化炭素抽出とは、圧をかけ低温にして気体と液体が共存できる限界の状態(超臨界)にした二酸化炭素を使った方法です。
拡散性が高い気体と、溶剤として成分を溶かし出す液体の両方の性質を持ち、コントロールしやすく、構造を壊さず、環境に優しい抽出方法として注目を集めています。
CBD Salon 想のCBDオイルは、超臨界二酸化炭素抽出したエキスを使用しております。
ヘンプシードオイルは酸化しやすいという特性があるため、主に低温圧搾法(コールドプレス法)でオイルを用いられます。
低温圧搾法はゆっくりと圧力を加えることで、摩擦熱が起きないようにしています。
採油効率は高くなく、時間もかかりますが、原料に含まれた栄養分などが壊れにくく風味の残った香り高いオイルが取れます。
使い方が違う
CBDオイルは、主にCBDが持つ気分のリフレッシュ作用を目的として舌下摂取などで経口摂取されています。
飲料・食品にブレンドして使用されることも多いですが栄養分を摂取するというより、やはり気分転換などリフレッシュを目的としているようです。
一方、ヘンプオイルは食用油として利用されるのが一般的です。
ヘンプオイルは脂肪酸のバランスがよくミネラルなどの栄養も豊富なので、ヘルシーな食生活のためのスーパーフード的として用いられます。
CBDオイルの作用
CBDオイルに含まれたCBDやその他のカンナビノイドは、気分のリフレッシュを助けるとされています。
リラックスタイムや、気分転換をしたい時のサポートとしてCBDオイルを摂取する人も増えています。
作用の現れ方は体質やCBD濃度などによって異なるので、最初は低濃度から始めることをおすすめします。
ヘンプオイルの作用
ヘンプオイルに含まれる脂肪酸はオメガ3とオメガ6のバランスが良く、ビタミン・ミネラルも含まれているため、高品質な油分摂取ができて健康的な食生活に役立つと考えられています。
また、オイルの保湿効果や、ヘルシーなライフスタイルのサポートが期待されるγ-リノレン酸は美容業界でも注目されており、スキンケアや石鹸などにヘンプオイルが使われることも増えてきています。
CBDオイルとヘンプオイルどっちがおすすめ?
CBDオイルとヘンプオイルは成分や使用方法が大きく異なるため、目的にあったものをお選びください。
気分をリフレッシュしたい時や、ゆっくりとくつろぎたい時などはCBDオイルを使うのがおすすめです。
CBDオイルの使い方や摂取量については、こちらからご覧いただけます。
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CBDとは?CBDオイルの効果・効能と使い方をわかりやすく解説
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ヘンプオイルは主に食用なので、食事と一緒に摂りましょう。ただ、熱に弱く酸化しやすいため、加熱せずにそのまま摂取するのがベストです。
ドレッシングとして使ったり、スムージーやスープに後から加えるという食べ方も人気がありますよ。
目的に応じて2つのオイルを使い分けよう
CBDオイルとヘンプオイルにはどちらも麻を原料に使っているものの、4つの大きな違いがあることが分かりました。
同じオイル状であってもCBDオイルはCBDの摂取が目的で、ヘンプオイルは麻の種子に含まれる油分や栄養素の摂取が目的で作られています。
気分をリフレッシュしたい時はCBDオイル、食生活に気を配りたい時はヘンプオイルと、その時々の目的や気分に合ったものをお選びください。