「瞑想」について、「宗教的」「非科学的」というイメージを持っている方もいらっしゃることでしょう。
たしかに瞑想には数千年の歴史があり、宗教的な行為として受け継がれているものもあります。
しかし、瞑想が健康におよぼす効果は数々の研究で解明されつつあり、海外では治療法の一つととらえられているようです。
実際、心の安らぎや集中力アップをねらい、生活の中に瞑想を取り入れている方が増えているとのこと。
世界中で数億人もの人が瞑想を実践しているといわれています。
なぜそれほどまでに、瞑想は人々を魅了するのでしょうか。
瞑想の本質に迫り、その効果や簡単なやり方について学んでいきましょう。
瞑想とは?
瞑想とは、心を落ち着けてリフレッシュし、自分の内面に心を向けて集中した状態になることです。
瞑想にはさまざまな種類がありますが、以下のような要素を含むものが多いとされています。
- 雑念を振り払い静かにすること
- 心地よい姿勢をとること
- 何か一つの点に集中すること
- 心を開いて去来する雑念をそのまま受け入れること
良い意味で思考を停止して脳をリフレッシュさせることから、「脳の休息法」「脳のトレーニング」などと呼ばれることもあるようです。
瞑想の4つのすごい効果
瞑想にはさまざまな効果がありますが、そのなかでも特に注目すべき4つの働きを紹介します。
集中しやすくなる
瞑想をすると、集中しやすくなり生産性が上がるとされています。
カナダの公立小学校で行われた研究では、4か月間瞑想を続けたグループで算数の成績が15%アップしたことが報告されています。
気持ちが穏やかになる
瞑想をして自分の内面に心を向けると、自分の本来の姿が見えてきます。
本心や願望に気付くと迷いがなくなるため、瞑想をすると心穏やかに過ごせるようになるようです。
人にやさしくなれる
瞑想をすると、社交性が高まり攻撃性が低くなることも報告されています。
感情をコントロールする力や人を思いやる気持ちも高まるとされており、他人との関係でも良い影響が期待できます。
生活の質の向上につながる
瞑想をすると副交感神経が優位になり、リフレッシュしやすくなります。
身も心もリフレッシュすると、ストレスや疲労が緩和されて心地よく眠れるようになるため、生活の質の向上が期待できます。
初心者向け!3つの瞑想のやり方
瞑想にはさまざまなスタイルがありますが、ただ座って目を閉じればよいというものではありません。
では、いったいどのようにすればよいのでしょうか。
ここからは、2大瞑想と呼ばれる「サマタ瞑想」と「ヴィパッサナー瞑想」、そして日本人になじみの深い伝統的な仏教の瞑想のやり方を紹介します。
どの瞑想も最初は1回5分×1日2回程度から始めて、最終的には30分程度続けることを目指しましょう。
サマタ瞑想のやり方
「サマタ瞑想」は一点に意識を集中する瞑想で、「集中の瞑想」ともいわれるものです。
意識を集中する対象について特に決まりはなく、壁のシミや自分自身の呼吸、念仏などのフレーズでも構いません。
ここでは、呼吸に意識を集中するサマタ瞑想のやり方を見ていきましょう。
- 楽な姿勢で座って背筋を伸ばす。
- 目を閉じる、またはうっすらと開けた状態で一点を見つめ、落ち着いた気分で自然な呼吸を続ける。
- 呼吸の回数や長さを数えるなどして、呼吸に意識を集中させる。
- 雑念が浮かんできたら、すぐに呼吸へ意識を戻す。
これを繰り返すと、心が落ち着き集中しやすくなるといわれています。
ヴィパッサナー瞑想のやり方
一点に意識を集中するサマタ瞑想に対し、ヴィパッサナー瞑想は感覚を開いて物事のありのままを観察する「気付きの瞑想」といわれます。
やり方はいろいろありますが、こちらも呼吸を利用する方法を紹介します。
- 楽な姿勢で座って背筋を伸ばす。
- サマタ瞑想と同じように呼吸に意識を向ける。
- 呼吸以外に関する思考や感情が出てきたら肯定も否定もせず、「そういう気持ちなんだ」「いろいろ出てくるな」と思うだけにとどめる。
- 考えを巡らせず、呼吸へ意識を戻す。
ヴィパッサナー瞑想を取り入れると自分の気持ちに対して客観的になれるため、ネガティブな感情や思考から開放されやすくなるとされています。
仏教の瞑想のやり方
仏教の瞑想にはいろいろな方法があり、サマタ瞑想やヴィパッサナー瞑想もそのうちの一つです。
ここでは、日本人になじみの深い仏教瞑想である「坐禅」のやり方を紹介します。
- 座布団を二つ折りにしてお尻の下にあてる。
- 右足を左腿の上に乗せる。可能ならば、さらに左足を右腿の上に乗せる。
- てのひらを上に向けて右手を足の付け根当たりにおく。その上に左手を乗せ、両手の親指の先が軽く触れるように組む。
- あごを引いて頭が傾かないようにする。
- 身体を前後左右に動かして重心を安定させる。
- 腹式呼吸で呼吸を調える。
- 姿勢と呼吸が調ったら、息の数を数えながら心を調える。
なお、坐禅は何か目的があってするものではなく、坐禅をすること自体が目的だといわれます。
しかし、坐禅をするとα波(脳の緊張がほぐれた状態になると現れる脳波)が増えることが明らかになっています。
そのため、心身のリフレッシュを求めて坐禅に取り組むのもアリなのかもしれません。
心身の健康のために瞑想を毎日の習慣に取り入れましょう
瞑想は、古くから心や体を癒す方法として広く知られており、現在では科学的根拠をもとに健康の分野でも広く取り入れられています。
瞑想にはいろいろな種類がありますが、その多くは道具を必要とせず、1日数分から始められるため、今日からスタートすることも可能です。
特に呼吸を利用する瞑想は初心者でも取り組みやすく、慣れればちょっとしたすき間時間でも行えます。
なお、瞑想の時間をより充実させるために、CBDオイルを使うのがおすすめです。
CBDオイルと瞑想で心と体のバランスを整え、より健康な毎日を目指してみてはどうでしょうか。